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zoom RSS 国王肖像画復元 完成まで(3)

<<   作成日時 : 2012/06/16 23:21   >>

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 浪漫とミステリーにあふれる 琉球王国のパズルが ひとつ埋まりました。
 復元された 18代 尚育王の 御後絵(おごえ) は、来年秋から再来年にかけての頃に 首里城で公開予定です。


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 以下は、首里城公園友の会記念講演会 「 琉球王朝18代尚育王御後絵復元模写 研究報告 」 で聴講した内容を 私の理解の範囲でまとめたものです。
 画像は、配布資料から 使用させていただきました。




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 彩色材料を決めるまでの工程で、歴史上の琉球と中国との 関わりの強さがよく判ったそうです。

 中国に絵師が留学していたり、材料を中国から輸入していたり・・・

 琉球の美術史は日本絵画史上でも 特殊性に溢れていました。



 首里城の正殿内には、鎌倉芳太郎が写した 白黒写真の御後絵を 写真パネルにしてズラリと展示しています。

 ですが 実物の御後絵は、なんと 縦横150cmの大作だそうで、原寸大にした白黒写真を 写していくことから模写が始まります。
 でも、この作業で、一見では判らなかった 描かれたものの細部まで観察することができたんだそうです。


 実物の基底材は 竹紙 と判りました。 が、軸装にするため、より丈夫な 混合紙 を実物と同じ様に 3枚 縦に紙継ぎしました。




 背景は金箔で 金雲を表現しています。 ちなみに、古い時代の御後絵の背景には調度品が描かれています。

 床、 石のタイルを薄い藍で表現しました。

 天蓋は、赤みのある黄色に 赤の隈取を入れています。

 幕、 地色は青緑、模様の花は金泥で描かれています。

 家臣が掲げている団扇、 半透明に描かれていて、おそらく絹の素材を表現したと想像できます。 黄色で描きました。



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 家臣、 身分の高い人は赤系の着物、 低い人は青系の着物、 更に色の濃淡でも身分を表現しているようです。
 家臣の年齢によって顔色にも差をつけていました。

 家臣が手にする 小さなモノまで質感を細かく表現して、丁寧に描かれていることがよく判りました。




 最も色数の多かった衣装、 地色は濃い赤で裾には波の模様、そして龍の模様、現存する国王の唐衣装に繋がります。

 衣装の裾には金属の装飾が付いていて、この装飾には 声・風・馬・王(あるいは玉) の漢字が読み取れました。


 赤い衣装をお召しになっていたんですね・・・
 茶系の唐衣装がいつもイメージにあったので 鮮やかな赤色には眼を見張ります。


 完成作品を白黒写真に撮りました。
 鎌倉芳太郎の撮った写真と比べてみたら、白黒の濃淡が ほぼ一致したそうです。

 東京文化財研究所 保存修復科学センターと 東京藝術大学・・・

 日本の粋を結集して完成した 琉球王の姿、来年秋以降の公開とは・・・ 待ち通し過ぎます!





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