水牛車にゆられて・・・


 「 こんなとこ、一生 いくこともないやろなぁ~!」
 そう つぶやきながら 旅行社のパンフの写真を ながめた事は、不思議と よ~く覚えています。
 もう何十年も前、大阪に在住の 独身の頃のこと・・・



 それは、遠浅の海を進む水牛車を 遠景でとらえた写真でした。

 広くて、静かで、ゆったりで、何もない・・・ いかにも かの地の その様子は、当時 満喫していた大阪の環境とは別世界のものでした。




 沖縄に縁ができて2年後、 「 行けそうで 行けんもんやから、今、行っとこ!」

 珍しく積極的な連れ合いに、半ば 無理やり引きずられるように訪れたのが 初めての離島、 石垣島でした。
 オプションで加えたのが、 西表島を丸一日 楽しむ♪

 そのツアーの最後に、水牛車にゆられて 西表島 と遠浅でつながる 「由布島 (ゆぶじま)」 に渡りました。



画像



 昔々、何気に目にした 水牛車の写真のパンフレットは覚えていました・・・

 水牛車に ゆられながら、 「 へ~! こられるもんやな~ 」 と、私の心の奥は 密かに感慨にふけっていたものでした。




 由布島は その昔、有人の島だったんだそう。
 1969年の台風の高潮で 壊滅的な被害をうけて、島民は島ぐるみで 由布島を離れた という話を聞きました。

 私が訪れた当時は、小規模の植物園とみやげものセンター、水牛の水浴び場があるだけでした。





 水牛車を操りながら、おじいさんが島唄を聞かせてくれました。

 まわりの風景と相まって 少し もの悲しく聴こえたことも よく覚えています。
 ツアーで、大勢で 訪れたところでは あったのだけれど・・・


 今では、遠い夢を引き出すように想い起こす 静寂のワンシーンになってしまったようです。



 由布島・・・  

 水牛車が、おじいさんが、島唄が、風景が、これ以上ない 完璧な抒情を創り上げていました。

 あの抒情のなかに、確かに、あれ以来 行けないでいます・・  行けそうで 行けないでいます。


この記事へのコメント

kinoko
2013年10月11日 08:16
石垣島に西表島あこがれます。
沖縄に来てまだ一度も行ったことが
ありませんのでここは絶対行かなくては・・・
そう思っています。
2013年10月11日 22:05
訪れるチャンスがあれば、逃さず出掛けてみて下さいね。
時々は、何にも考えない の~んびりな時間が、人には必要なんだな~って思える場所でした。
2013年10月12日 13:26
のんびりした風景で最高ですね…
記事を見て瞑想に浸りました。
是非行ってみたいですね。
チャンスを作らなくては!
2013年10月13日 18:15
カメ吉さん
恐れ入ります。ツアー客も多く、画像の印象以上に賑わっていたのですが、何年も経つと、不思議と静寂のイメージだけが記憶に残っています。

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