芭蕉布を科学する

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 恩納村 谷茶の丘の上、 こんな絶景が日常にある OIST (沖縄科学技術大学院大学) のトンネルギャラリーで開催していたのは 芭蕉布の展覧会でした。


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 近未来的な空間の天井からは 年代物の芭蕉布の着物が掲げられ、ユニークな展示です。



 展示資料の昭和初期の書物は、人間国宝の染色工芸家 芹沢銈介が手掛けた装丁で 、芭蕉布の藍の紅型染めでした。  なんとも 贅沢な装丁デザイン。


 芭蕉布の端切れで手作りされた 熊のぬいぐるみもありました。

 頭、手足、胴体、 パーツごとに 折り柄が違うところに 何ともいえない 温もりと味わいがあります。
 ステキなテディベアです。



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 そして、さすがに OISTでの展示、 伝統工芸の芭蕉布を 初めて 科学的に解明して、芭蕉布が 蒸し暑い沖縄に いかに適した布であるかを証明していました。


 糸芭蕉の繊維の断面を 電子顕微鏡で拡大すると、空洞がたくさん見られます。
 この中空状は、他の繊維には見られないもので、芭蕉布独特のシャリ感や 水分の拡散に寄与していると推測されるということでした。



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 糸芭蕉を収穫してから 反物に仕上がるまでの工程も、写真パネルと解説で 丁寧に教えてくれます。


 かつては 日常的に着られていた芭蕉布も、今となっては 触れるのすら緊張してしまう対象になってしまいました。


 製造工程は気が遠くなるほど 手のかかる作業です。
 こんなにも 大変な作業を 日々の事として 取り組んでいた昔の人々にも、 現在、大宜味村喜如嘉で 未来へと繋いでいる 芭蕉布保存会の方々にも、改めて敬意の念を抱いた展覧会です。

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