朝鮮国王から琉球国王へ


 琉球国と朝鮮国、 ともに中国の朝貢国であった 二つの王国の外交を伝える資料が 沖縄県立博物館に常設展示されています。

 朝鮮国の イ・ユンから、 琉球国 尚真王に宛てた書簡 「 朝鮮国書 」 の複製です。

 イ・ユンは 李朝10代王で 「 燕山君 (ヨンサングン) 」 と同一人物です。

 ヨンサングンといえば、韓国の歴史ドラマにも登場する、韓国史にはお馴染みの名前でした。
 在位中に 粛清など 暴政を繰り返したヨンサングンには 必ず 「 暴君 」 が付いて回ります。

 クーデターで王位を追われ 廃位したため 「 太祖 」 のような 国王としての おくり名は無く、 ヨンサングンと称されています。



 話は戻って この朝鮮国書、 原本は鹿児島県 都城 島津家が所蔵していて、朝鮮と日本の外交を示す資料として国の重要文化財に指定されています。


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 その内容は、1497年に 済州島に漂着した琉球船の乗員 10名の内の生存4名を 対馬人に託して 琉球に送還するというものです。




 ところで、琉球王に宛てられた国書が なぜ 島津家に?

 1750年に 家臣の向井新左衛門が 国書を差し上げたと 同家の記録にあるのだそう。
 向井家の先祖は 1609年の 琉球侵攻に従軍しているので、その際に手に入れたか、恩賞として頂いたのか、、


 沖縄県博には 他に 明孝宗から 尚真王宛ての勅書(1454年)が所蔵されていますが、やはり 九州で収集されたものだそうです。
 薩摩侵攻以前の外交文書が 国外に流出していて、 17世紀末に編集された外交文書『 歴代宝案 』 には収録されていないとなると、 朝鮮国書はやはり 侵攻の際の流出といえるのか??


 この記事は 沖縄県立博物館・美術館館長の田名真之氏が 季刊誌 『 おきみゅー通信 夏号 』 に寄せた 『 「朝鮮国書」 のはなし 』 を ざっと紹介させていただきました。



 韓国史上、最悪の暴君として名高い 燕山君が 琉球人を送還させていた、、  興味深くて、早速 この資料を観に 県博に行きましたし、 ヨンサングンが登場する 韓国歴史ドラマも探してみようと思っています。
 史実を グンと 身近に引き寄せてくれる 歴史資料の魅力とチカラを 改めて感じた次第です。

 ・・・ 戦利品なら 返して!

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