絵画史料を楽しむ


 現在、那覇市歴史博物館では 「 琉球船と首里・那覇を描いた絵画史料 」展 が、沖縄県立博物館では 「 グスク・ぐすく・城 -動乱の時代に生み出された遺産-」展 が 開催されています。

 展覧会は 長い準備期間を経て ようやくの開催を迎えると聞きます。
 これらの企画が持ち上がった時点で、開催前に 首里城が炎上することなど 誰が想像したでしょう・・
 二つの展覧会は、首里城火災の現実が まだ 受け止められないほどの、火災直後の段階で 会期が始まりました。



 歴博では、王国時代の首里・那覇の光景が 大きく目の前に広がって、絵画の隅々に 往時の息遣いを感じる 絵画史料を公開しています。


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 王国時代の絵画史料には、必ずと言っていいほど、当然、首里城が描かれています。 そして、那覇港。

 那覇港には 進貢船が 数多く描かれています。
 港には たくさんの人々が出迎える様子、その表情のひとつひとつにも 琉球国の繁栄があふれんばかりです。


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 賑わいの那覇港から 首里城までの道のりが描かれている絵画が多いのですが、構図は似るものの、作者の個性や 表現力、力量の違いが、それぞれの絵画鑑賞を面白くしてくれます。

 薩摩の役人が登城している様子も描かれています。

 かつて、守礼門とそっくりな「 中山門 」も 存在しました。正殿までは7つの門をくぐったのです。
 門を数えながら、門の名前を思い出しながら、私も 絵画に入り込んで 登城しました。

 また、現在にも残る地名から 往時の街に思いを馳せたり、今に残る地形を重ね合わせてみたり、、

 波の上宮は 昔も今も 海に突き出た岩の突端です。 海岸線も大きく変わらず、その 神秘的な佇まいが現存していることに うれしくなる場所です。


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 那覇港の、今も残る 御物城の向かいあたりに 「 硫黄城(グスク)」が描かれています。 今まで 聞き覚えがありません。
 硫黄は 琉球国の進貢品でもありました。 貯蔵庫だったようです。



 そして、琉球処分後に描かれたと思われる 《 首里城平面図 》 「 横内家資料 」のひとつです。

 500分の1縮尺の平面図は、建物は朱色、その他 細かな色分がされ、拝所の位置、石垣の曲線、植栽の位置、現在の首里城そのままです。
 この資料は、1992年に 復元された 首里城の整備に活用されたと 解説にありました。

 様々な思いを馳せながら、琉球国の時代に入り込んで 那覇と首里を歩き回ったような鑑賞をしてきました。






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